- 1 道路啓開計画について
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質問要旨
大規模災害時においては、緊急車両等の通行のために救援ルートを確保する道路啓開が重要となる中、本府は令和7年1月に京都府域道路啓開計画(案)を公表したが、計画的案策定に当たりとりまとめられた府域の被害想定や啓開ルート計画、啓開作業計画などはあくまで机上の計画となっていると考える、計画が災害発生時に機能することが求められる中、検証などによる実効性の向上が重要と考えるが、京都府域道路啓開計画(案)を実効性のあるものとするため、今後どのように運営していくのか、知事の所見を伺いたい。
答弁
北川幹事の御質問にお答えいたします。
道路啓開計画についてでございます。
道路啓開計画は、国の「防災基本計画」に基づき、発災後の道路障害物除去による道路啓開などを迅速に行うため、各道路管理者及び関係機関が連携し、優先する啓開ルートや投入が必要な人員・資機材の確保などについて、あらかじめ定めておくものでございます。
道路啓開は、地震などの大規模災害時において救命活動や物資輸送を支えるなど、大きな役割を担うものと考えており、令和6年能登半島地震においても、改めて、迅速な道路啓開の重要性が認識されたところでございます。
京都府では、各道路管理者や警察、自衛隊等で構成する「京都府域道路啓開計画策定ワーキンググループ」を令和6年2月に立ち上げ、京都府内で最も大きな被害が想定される花折断層帯地震を対象とした「京都府域道路啓開計画(案)」を令和7年1月に公表したところでございます。
本計画案では、優先する啓開ルートとして、災害拠点病院や広域防災を担う山城総合運動公園などの主要な拠点間を結ぶ116路線を選定いたしますとともに、道路の段差解消や瓦礫の撤去などの道路啓開に必要となる資機材の確保や調達方法などを定めております。
国が令和6年11月に公表した「道路啓開に関する実態調査結果」におきまして、発災時に行政からの要請が重複し、民間事業者が対応に苦慮したことなどにより、道路啓開に課題が生じたとの報告も踏まえまして、京都府危機管理センターに、国、京都府、京都市、ネクスコ西日本で構成する「道路啓開一元化窓口」を設置し、情報収集や指示系統の一本化を図ることも定めたところでございます。
今後は、訓練の実施などにより、計画内容の検証を行い、実効性を高めていくこととしており、現在見直し中の京都府戦略的地震防災対策指針及び同推進プランに基づき、
・放置車両の円滑な移動等に資する官民連携の強化、
・防災訓練と連携した道路啓開計画に係る訓練の実施などの取組を推進してまいりたいと考えております。
また、国におきましては、被災情報や啓開状況の情報連絡を確実に行うため、令和7年度には、都道府県単位で「情報共有システム」を構築される予定であり、道路啓開計画を策定したワーキンググループにおきまして、本システムを活用した情報伝達訓練の実施を計画しているところでございます。
京都府といたしましては、引き続き、訓練の実施や全国で発生する様々な災害の教訓を踏まえまして、継続的に道路啓開計画の検証・改善を行いますとともに、関係機関や民間事業者などとの連携強化を図ることによりまして、計画の実効性の向上に努め、災害に強い京都づくりを進めてまいりたいと考えております。
- 2 京の高校生探求パートナーシップ事業を踏まえた探究力の向上について
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質問要旨
京の高校生探究パートナーシップ事業を踏まえた探究力の向上に関し、次の諸点について、所見を伺いたい。(教育長)
(1)本事業は、探究力の育成の取組の一つであり、この取組を通じて課題発見や問題解決に必要な能力を育むことが重要と考えるが、令和7年度は新たに京都探究アドベンチャー(敬称)にも取り組む中、本年度の成果と課題を踏まえどのように本事業を進めていくのか。
(2)本事業で得られた成果を他の府立高校にも広げ、探究力の育成を図ることは重要と考えるが、どのように府立高校全体に展開し、豊かな学びの創造と確かな育成につなげていくのか。
答弁
北川幹事の御質問にお答えいたします。京の高校生探究パートナーシップ事業を踏まえた探究力の向上についてでございます。
グローバル化や情報化が急速に発展し、変化の激しい予測困難なこれからの社会におきましては、主体的に課題を見出し、多様な人々と協働しながら解決に向けて取り組み、新たな価値を創造することができる力を育成することが重要でございます。
そのためには、これまで習得した知識を土台として、それらを実際に活用する中で、相互に関連付け、統合させていくことが重要で、この繰り返しが実社会で活用できる生きた知識を得ることになり、確かな学力を育みます。
また、学びを深めていくためには、専門家から助言を受けたり、多様な他者と交流しながら、異なる価値観に触れ、自身の考えを深めていくことが必要であり、新しい視点や考え方を吸収することで、柔軟な思考力や鋭い洞察力が養われ、ものごとの本質をとらえる力が育成されるとともに、学びへの意欲も向上するものと考えております。
12月に開催いたしました京都探究エキスポにおきましては、京都府立・京都市立高校の生徒たちが一堂に会し、日頃の探究活動の成果を、学校の垣根を越えて交流したり、議論しあう機会として、大変意義深いものとなりました。
実際に、参加した生徒からは、「他校の発表から新たな視点が得られた」「質疑応答を通じて改善点に気付いた」といった声や、「考える力や発想力が身についた」「新たな挑戦をしようと思った」などの声が聞かれ、自身の学びが深まるとともに、学びへの意欲を高めることにもつながり、大きな成果があったものと考えております。
一方で、発表や交流の時間に制限があり、問題の本質に迫るような議論までは至らなかったため、新たな気づきを得るまでには至らなかったという課題もございましたが、例えば、事前に発表内容をオンラインで共有したり、交流時間を十分に確保するなど、すべての生徒にとって意義深い事業となるよう、これから具体的な改善策の検討を進めてまいります。
また、新たに取り組む京都探究アドベンチャーにつきましては、高い志のある高校生たちが、京都が誇る歴史的建造物や文化財に集い、京都に根付く豊かな精神性に触発されながら、世界を舞台に活躍する研究者から刺激を受けて、新たな着眼点や視座を獲得することにつなげていきたいと考えているところでございます。
次に、本事業の成果の府立高校全体への展開についてですが、探究活動におきましては、日頃の学びの成果を発表するというアウトプットと、高い専門性に基づいた助言や他者との議論によって自身の思索が深まり、新たな着想を得る、というインプットの双方が必要で、その繰り返しが、学びを深める上では重要でございます。特に、深い学びに至るためには、インプットの質を高めることが大切であり、本事業のように、学校の枠を越えて多様な他者と意見を交わしたり、高い専門性を備えた研究者から助言をもらうことは、生徒の価値観を揺さぶり、自身の考えを振り返ることにも繋がることから、効果的な取組であると考えております。
そのため、各学校におきましては、こういった手法を活かし、例えば、海外の生徒との交流に取り組んだり、学校内でも中間発表会や専門家の指導によるブラッシュアップの機会を設けるなど、すべての府立高校で探究活動の一層の充実を図ることで、幅広い見方・考え方に基づいた豊かな創造力の育成につなげてまいりたいと考えております。
府教育委員会といたしましては、引き続き、府市連携の強化を図り、京都の強みであるトップレベルの企業や大学などと連携することで、より深い学びの機会を創出できるよう、しっかり取り組んでまいります。