- 1 ジェンダーギャップの課題について
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質問要旨
人口減少と切っても切れない関係にあるとされるジェンダーギャップの解消は、子育て環境日本一を目指す上でも最重要課題と考えるが、ジェンダーギャップの課題に関し、次の諸点について、知事の所見を伺いたい。
(1)本府のジェンダーギャップの現状に対する認識はどうか。また、京都府子育て環境日本一推進戦略の重点プロジェクトの1つにジェンダーギャップ0(ゼロ)プロジェクトを掲げているが、ジェンダー平等を実現するための具体的な取組はどうか。
(2)男女の賃金格差は依然として大きな問題であり、出産を契機に非正規雇用に移行する女性が多いことや役職・勤続年数の違いなどが主な要因とされているが、府内企業における男女間の賃金格差や昇進の不平等を解消するための企業への対策や支援策について、どのように考えているのか。(文化生活部長)
(3)ジェンダーギャップ解消のためには、社会全般に向けた対策を講じ、性別役割への固定観念を観念を打破する必要があると考えるが、固定観念に対する認識はどうか。また、固定観念を打破するために、今後どのような対策を講じていくのか。(文化生活部長)
答弁
北川議員の御質問にお答えいたします。
ジェンダー平等の現状と実現に向けた具体的な取組についてでございます。
「世界経済フォーラム」が先日公表した最新の「ジェンダーギャップ指数」によりますと、日本は146カ国中118位で昨年よりやや改善したものの、2006年の公表開始当時115カ国中80位であった順位は年々下降の傾向にございます。
また、順位の基準となります「政治」「経済」「健康」「教育」の4分野から計算される総合スコアにつきましても、日本は2006年からこれまでの間、ほぼ横ばいの状態にあり、ジェンダーギャップの解消に向けては、まだまだ取組が必要な状況にあると認識しております。
こうしたことから、京都府におきましては、「京都府子育て環境日本一推進戦略」の重点プロジェクトの一つに「ジェンダーギャップの解消」を位置付け、「人々の価値観や社会構造を変革していかなければならない。」というメッセージを府民の皆様へ強く発信いたしますとともに、具体的な取組を通じまして、多様な働き方・生き方を選択できる環境を整え、職場・家庭・地域などあらゆる場面で女性が活躍できる京都の実現を目指しております。
具体的には、府民一人ひとりの希望に応じた働き方が実現できるよう、
・女性活躍推進拠点「京都ウィメンズベース」における「京都モデル」ワーク・ライフ・バランス推進企業認証などの企業支援や
・「京都ジョブパーク マザーズジョブカフェ」における仕事と子育ての両立をはじめ、
様々な女性のニーズに応じた就業支援に継続的に取り組んでいるところでございます。
また、女性中核人材育成研修などにより、企業における次世代の女性リーダー育成のための支援を行いますとともに、京都女性起業家賞を通じた女性起業家の掘り起こしと女性アントレプレナーサポートチームによる伴走支援のほか、女性が地域活動を行う上で必要な知識やノウハウを提供する「女性活躍応援塾」の開催などに取り組んでいるところでございます。
これらの施策を通じ、あらゆる場面において女性が活躍できるよう、ジェンダー平等の実現に向け、引き続き粘り強く取り組んでまいりたいと考えております。 その他の御質問につきましては、関係理事者から答弁させていただきます。
男女間における賃金格差の是正についてでございます。
男女間における賃金格差については、女性が出産や育児を機に正規雇用から離職し、復帰後に非正規雇用を選択せざるを得ない状況などにより、男女の勤続年数や管理職比率に差が生じることが主な要因とされており、不合理な賃金格差を是正するためには、就労を希望する女性が多様な働き方を実現することが必要だと考えております。
京都府ではこれまでから、「多様な働き方推進事業費補助金」を活用し、女性の職場復帰等をしやすくするため、テレワークの導入や男性の育児休業取得促進など、働きやすい職場づくりに取り組む企業を支援してまいりました。
また、本年5月には「京都企業人材確保センター」を設置し、人材の定着等に向けて重要となる職場環境の改善を進めるため、テレワークなど多様な働き方に関するセミナーの開催や、社会保険労務士等の専門家による企業訪問を通じて、経営者の意識改革に取り組んでいるところでございます。
今後とも、同一労働同一賃金の実現に向けた国の取組とも連携しながら、不合理な賃金格差の解消に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、性別による役割への固定観念についてでございます。
令和5年版男女共同参画白書においては、「男女共同参画社会の実現のためには、無償労働時間の女性への偏りや長時間労働を前提とした労働慣行、固定的な性別役割分担意識といった、人々の日々の生活や意識に根差した構造的な問題を解決することが必要」とされており、京都府といたしましても、性別による役割への固定観念の解消をはじめとする意識改革の重要性を強く感じているところでございます。
このため、京都府におきましては、育児休業を取得しやすい職場づくりなどを学ぶセミナーや、男性が家事・育児の役割分担について考えるワークショップを行うとともに、理工系分野における女性割合の拡大を目的に、子どもの進路選択に大きな影響を与えるとされる保護者・教員も対象に含め、理工系分野で活躍している女性や女子大学生と中高生との交流会を開催するなど、府民の意識変革を促すための事業を実施しております。
ジェンダーギャップの解消のためには、固定的な性別役割分担意識にとらわれず、無意識の思い込みを払拭することが重要であることから、引き続き、子どもから大人まで、あらゆる機会をとらえて府民に働きかけ、誰もが固定観念にとらわれることなく、希望に応じた生き方・働き方を選択できる風土づくりを進めてまいります。
- 2 農業所得に関する課題について
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質問要旨
農業所得問題は、農業従事者の生活の質や農業の持続可能性に大きな影響を与え、特に小規模農家や個人経営の農家にとっては深刻な問題であることから、府内の農業従事者が安心し、安定的に農業を営めるよう施策を展開する必要があると考えるが、農業所得に関し、次の諸点について、所見を伺いたい。(農林水産部長)
(1)農業従事者の所得低迷は、多くの市町村が取り組む移住定住対策にも大きな影響を与える可能性があるが、府内の農業従事者の所得が低迷している現状をどのように認識しているのか。
(2)所得向上の対策として考えられる、補助金の活用やブランド力の強化、スマート農業による効率化等については、大規模農業者等には有効な手立てとなる一方、小規模農業者では対応が難しいと考えるが、農業従事者の所得低迷問題に対し、今後どのように取り組んでいくのか。
答弁
農業所得に関する課題についてでございます。中山間地域を多く抱える京都府では、小規模農家が農業や農村を支える重要な担い手であり、これまでから、所得確保に向け、京野菜など高収益作物への転換や、商談会を通じた販路開拓などの支援を実施してまいりました。
しかしながら、近年の肥料・燃油高騰による生産コストの上昇や、気候変動による自然災害の頻発化などが、農業者の経営を大きく圧迫しており、事業継続に向けた、さらなる経営力の強化が課題となっております。
京都府では、農業者が、様々な環境の変化に柔軟に対応できるよう、経営体質の強化を図る必要があると考えており、省力・低コスト化による生産性の向上や、農産物の高付加価値化による販売価格の向上など、生産、販売の両面から収益力の強化に向けた支援が必要だと考えております。
生産面では、昨年度までの累次にわたる補正予算を活用し、肥料・燃油高騰対策として、土壌診断に基づく化学肥料の低減や、ヒートポンプ、保温カーテンなどの導入による省エネ化への転換を進めるとともに、本年度は、昨年夏の記録的な猛暑を踏まえ、高温対策技術の指導や、かん水設備、遮光資材などの導入支援に取り組んでいるところでございます。
また、不足する労働力を地域の高齢者や障害者、子育て世代など多様な人材により確保し、経営強化につなげるため、繁忙期の作業委託や雇用環境の整備を支援する新たな制度を本年度に創設したところであり、経営基盤の強化を後押ししてまいりたいと考えております。
販売面では、万願寺とうがらしなど、小規模でも共同出荷・共同販売により高品質化・ブランド化を実現している品目の導入や、加工品の開発・販売などの6次産業化により商品の高付加価値化につなげる取組などを支援しているところでございます。
さらに、高機能性品種や有機農産物など、付加価値の高い商品の開発や商品化、販路の開拓などを進めるため、「京都食ビジネスプラットフォーム」を通じまして、生産者や加工・流通事業者などの事業者グループによる新たなプロジェクトの取組を支援してまいりたいと考えております。
今後とも、農業者の経営規模に応じたきめ細やかな伴走支援を実施し、地域農業の活性化につなげてまいりたいと考えております。
- 3 児童・生徒の読解力の課題について
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質問要旨
スマートフォンやタブレットの普及などにより、子供たちの読解力の低下が懸念される。今後、ICTの発達によるメール等でび連絡の増加や、単純な作業がAIに取って代わられる未来が予想される中、これまで以上に読解力の向上が重要となると考えるが、児童・生徒の読解力の課題に関し、次の諸点について、所見を伺いたい。(教育長)
(1)本府における児童生徒の読解力の課題をどのように認識しているのか。
(2)インターネット環境が充実し、Chat GPTをはじめとする生成AIも普及する中、本府の子どもたちの読解力の課題の解決に向け、どのような対策を講じ、子どもたちの学力向上と将来の可能性を広げていくのか。
(3)府立清明高校の「学ぶ楽しさを提供する」とのミッションは、単に教科書の知識やスキルを身に付け、問題の答えや解き方をつ伝えるのではなく、「学ぶ楽しさ」を実感できることを大切にする考えであり、読解力不足の解消につながることから、すべての府立高校に取組を反映すべきと考えるがどうか。
答弁
北川議員の御質問にお答えいたします。
児童・生徒の読解力の課題についてでございます。
急速に情報化が進む現代社会において、新しい価値を創造するためには、様々な情報を適切に読み取った上で、思考を深めたり、他者に分かりやすく伝える力が必要であり、こうした力は、学校における全ての学習の基盤となるものです。
そのような中、令和5年度全国学力・学習状況調査の国語科の結果によりますと、京都府においては、小・中学校ともに、「読むこと」及び「書くこと」に関する問題の平均正答率は全国を上回っている状況でございます。
一方で、様々なメモやグラフをもとに課題と解決策を記述する問題では、小学校の平均正答率が全国を下回っており、その要因としては、自分の考えが伝わるように書き表す力だけではなく、多くの情報の中から必要な情報を読み取り、その意味を理解した上で自分の考えに結びつける力にいわば課題解決型読解力に課題があると考えております。
そのため、府教育委員会においては、読解力の基盤となる力を「ことばの力」として定義し、言語を通して理解する力、論理的に考える力、表現する力、心を豊かにし学びに向かう力の総合的な育成に取り組んでいるところでございます。
具体的には、小・中・高等学校の全教科の教員を対象に、授業における言語活動を充実するための研修講座を実施するとともに、中学校2・3年生を対象に、授業を通じて育んだ「ことばの力」を表現する場として、「小論文グランプリ」を開催しております。
こうした取組や、学校・家庭・地域における読書活動を通じて、子どもたちの「ことばの力」を育み、質の高い学力の向上を図るとともに、子どもたちの感性や表現力、想像力を育んでまいります。
次に、学ぶ楽しさと読解力の関係についてでございます。
学習活動において、「できた」「わかった」という達成感や満足感を得ることは重要で、それが「学ぶ楽しさ」の本質ととらえております。これらの経験を通じて、生徒に自信が芽生え、それが自己肯定感へと成長し、次の新たな「学びに向かう力」を生み出してまいります。
一方で、読解力も含めた学力を育成するためには、基本的な知識や技能の習得と、それらを活用して、自ら考えて判断したり、思考を深めたりすることも重要でありますので、「学びに向かう力」とを両輪として「ことばの力」を全ての府立高校において総合的に育成してまいります。